日常、私たちが手にする「紙巻たばこ」や「葉巻」、「パイプたばこ」など、各種の製品たばこは、ナス科のタバコ属の植物を原料としています。
その起源は、新大陸(=古代アメリカ大陸)にあると考えられており、
16世紀はじめには、すでに数種のタバコ属の植物が栽培されていました。
この時代から400年余りの時を経た現在、世界では、黄色葉やバーレー葉、オリエント葉や在来葉など、
たくさんの“タバコ”が栽培されており、これらの大半は“ニコチアナ・タバカム”という種に属します。
“ニコチアナ・タバカム”は、現代の「たばこ」の製造には欠かせない、「たばこ」の代名詞的な植物なのです。
これまでの研究では、南米6カ国にまたがるアンデス山脈の中で、ボリビアとアルゼンチンとの国境にまたがる山中に分布していた2つの野生植物が、“ニコチアナ・タバカム”の両親と考えられています。